化学研磨は、電気を使わず化学研磨薬品に浸漬することにより金属表面を溶かして研磨する処理です。電解研磨と同様に
表面は溶解されることでクリーンな状態となり、平滑化され光沢が出ます。また、電気を使わないため細かく数量の多い製品でも効率よく研磨ができます。
さらに、電気を通すための接点が不要のため、接点による不具合も発生しません。
主な用途
微細部品のバリ取り、光沢を出す、表面粗さの改善、表面の微細汚れ除去など。
化学研磨の特徴
- 微細・複雑な形状にも対応可能
化学研磨は薬品が接触する部分であれば、複雑な形状や微細部品でも均一に研磨でき、効率的な処理が可能です。 - クリーンで平滑な面を得られる
表面を溶解させることで加工変質層や不純物を除去でき、クリーンな表面となります。また、表面粗さが改善され光沢のある仕上りが得られます。 - 寸法変化を高精度にコントロール可能
電解研磨よりも重量、厚みなどの変化量のコントロールが容易で、中野科学では厚みの変化量を目標値の±0.003mm でコントロール可能です。
事例1.SUS304製 M2ねじ
SUS304製のM2ねじに化学研磨を施したサンプルです。
微細なバリや汚れが除去され光沢が出ています。





事例2.C2700製コイル
真鍮(C2700)製コイルに化学研磨を施したサンプルです。
化学研磨によって表面が平滑化され、真鍮ならではの美しい光沢が引き出されています。


中野科学では化学研磨に加え、寸法の小さなワークを大量かつ効率的に処理できる「バレル電解研磨」も行っております。バレル電解研磨は、化学研磨と比べて表面粗さや耐食性の向上が期待できます。
詳しくは「バレル電解研磨」ページをご覧ください。