酸化発色「試作」に関するよくある質問

1.どの程度の大きさまで酸化発色できますか?

平板ですと700mm×700mm
立体物ですと縦700mm×横1000mm×高さ700mm
までが発色しやすい大きさです。
立体物では縦横高さがありますが、「どれが縦でどれが横でどれが高さ」かは御相談ください。酸化発色加工しやすい方向で「縦横高さ」が決まります。
これより若干大きめのものも加工できます。ご相談ください。

2.ステンレスの種類により酸化発色できないものがありますか?

当社ホ-ムページ「酸化発色に関する質問(FAQ)」を参考にしてください。

3.ステンレスの表面仕上げにより色は違ってきますか?

表面仕上げにより色調は違ってきます。
鏡面であればあるほどきれいな色に仕上がります。
ヘアライン仕上げでは、目の粗さにより違ってきますが、中心となる色に他の色がミックスされたような色調となります。
「白っぽいざらついた仕上がり」つまり専門用語で言う「2B仕上げ」や「2D仕上げ」では汚い黒っぽい仕上がりとなり商品価値のある色は付きません。

4.研磨ムラは色に影響しますか?

研磨ムラは色調に影響し色ムラとなります。
目視ではよくわからない研磨ムラでも色ムラとなることがあります。

5.溶接の痕は出ますか?

溶接の痕は色ムラとなります。
溶接後によく研磨し溶接痕が判らなくなっていても色ムラとなります。
これは金属の内部の組織構造が変わってしまっているからです。
溶接の種類や溶接技術の上手下手により色ムラの状況は違ってきます。
例えばアルゴン溶接により円筒を作った場合で直線状に溶接し研磨したものは色ムラが目立たないことが多くあります。

6.同じ素材でも製造ロットが違うと色が違ってきますか?

製造ロットが違っているものが混ざっていると色違いの原因となります。
これは金属の内部の組織構造が違っており、混ぜて同時に発色加工すると発色される時間が違い、色違いとなります。
同じ素材でもメーカーが違うと色違いの原因となります。

7.プレス加工したものは色ムラとなりますか?

深絞り加工したもので色ムラになることが稀にあります。
これは素材が伸びたことにより内部の組織構造が違ってきたからです。
しかしどのくらいプレス加工すると色違いになるかはよくわかっていません。
試作して確認する方法しかありません。

8.発色加工した後で曲げ加工・浅いプレス加工も可能ですか?

酸化発色皮膜は曲げ加工、浅いプレス加工も可能です。力の加わった部分の色調が変わる場合がありますが、亀裂や剥離は生じません。(加工の際は、キズ防止の為に保護フィルムをご使用下さい。)

9.異種金属が付いていても発色できますか?

チタンを除き色が付かないことが多くあります。
同じステンレスでも種類が違うと色が付かないことがあります。
また、異種金属が荒れてしまうことも多くあります。

10.ロウ付けされていても発色できますか?

ロウが溶けて強度が弱くなることがあります。ご相談ください。

11.多色で発色できますか?

マスキングにより多色で発色できます。色数分マスキングを繰り返します。
しかし、コストがその分高くなります。ご相談ください。