事例 耐食性を目的とした不動態処理

難しい点

不動態化処理は焼けが取れればよい酸洗いと違い、耐食目的の処理ですので製品個々で要求される耐食性能が違う上に、その製品の素材(鋼種)や加工歴によっても処理条件が違ってきます。
写真の製品はステンレス真空魔法瓶ですがこの場合は内面だけを専用の処理装置で不動態化処理しています。もちろん、専用の処理液を弊社で調合して処理します。

作業のポイント

製品個々で、要求される耐食性能が違いますので、最終的に処理条件を決定する為には何度かサンプルを作り塩水噴霧試験などでその性能を検証する必要があります。従ってお客様と打ち合わせが不可欠です。
お客様の中には「よくわからないから一般的な不動態化処理をしてくれ」と言われることが良くあります。その場合にはとりあえず弊社のお勧めする条件で処理をいたしますので、まずお問い合わせください。
見た目では処理したのか、していないのか全くわからない処理ですので、液管理と処理条件の管理がキチンとされていないといつのまにか不良品が出てしまい、その点が作業のポイントと言えます。

結果

製品それぞれで条件や仕上がりが違い、お客様でどのような耐食性能があれば合格になるのかはオープンにできませんので、ここでは「安定して生産し、お客様に満足いただいている」と申し上げます。